サナブレスの道

サナブレスの道
Camino Sanabrés

中世からモサラベが歩いた山岳地の巡礼路

サナブレスの道(Camino Sanabrés) は銀の道(Via de la Plata)のグランハ・デ・モレルエラGranja de Moreruelaを分岐点としてガリシア州へ入りオウレンセOurenseを経てサンティアゴ・デ・コンポステーラSantiago de Compostelaへ向かう約368Kmです。
銀の道をアストルガAstorga経由でサンティアゴ・デ・コンポステーラへ行くよりも100Km程度長くなり山間地を通るダイナミックなルートですが、フランス人の道(Camino Francés)の喧騒から逃れる為にこのルートを経由する巡礼者が多いとも言えます。この巡礼路は中世にスペイン南部のモサラベMozárabe又はサナブレスSanabrésと呼ばれたアンダルシア地方のキリスト教徒が歩き始めた事からサンティアゴへの巡礼ルートとなりました。

巡礼路はグランハ・デ・モレルエラからエスラ河に架かるキントス橋を渡りサナブレスの道へ入ります。タバラTábaraを過ぎるとサン・カルロス城壁が丘の上にそびえる美しいプエブラ・デ・サナブリアPuebla de Sanabriaの町に入ります。この町はサナブリア地方のサービス産業の中心地でベナベンテ伯城等の多くの歴史的建造物が残っています。

巡礼路は次第に山間部になりカンダ峠Portela da Candaを越えるとガリシア州に入ります。カンダ峠を下ったア・グディーニャA Gudiñaの町でラサLaza経由の巡礼路とベリンVerínの町を経由するルートに分岐します。ベリン経由ではオウレンセまで2日間ほど余分にかかりますが荒天や積雪が心配される際にはベリン経由が安心です。ラサを経由するルートは山間の巡礼路ですが眼下にポルタス湖を望む素晴らしい景観が望めます。
 
オウレンセからサンティアゴ・デ・コンポステーラまでは約110Kmであることから巡礼者が増えて賑やかさを取り戻します。オセイラ修道院やウジャ河の鉄道橋などを眺めながら、フランス人の道を比較すると静かな田園地帯を歩いてサンティアゴ・デ・コンポステーラへ到着することが出来ます。

サラマンカSalamancaからラサ経由で約16日(Etapa)、グランハ・デ・モレルエラからは約12日ですが毎日アップダウンのある山間部を歩く事からかなり手ごたえのあるルートです。

カンダ(Portela da Canda)峠
カンダ(Portela da Canda)峠

ウジャ川(Rio Ulla)に架かる橋
ウジャ川(Rio Ulla)に架かる橋

 
 

サナブレスの道の行程

行程表

注1) 行程(Etapa)及び施設についてはGronze.comを参照しました。
注2) 標高については一部Eroski Consumerを使用しています。

 

主要出発地への行き方

 

出発地

オウレンセ(Ourense)

 
▼マドリッド・バラハス空港(MAD)から行く場合
 

 

▼サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)から行く場合
 

注)サラマンカSalamancaは銀の道(Via de la Plata)を参照してください。

 

主要交通機関リンク先

スペイン国鉄(Renfe)

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